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この活動では最終的に、トイレットペーパーでできた粘土状のパルプでお団子をつくるあそびに行き着きますが、それまでの過程一つひとつが子どもにとって身体中の感覚を使った楽しいあそびとなります。
じっくり時間をかけて行いましょう。
1.トイレットペーパーを手に持って、ヒラヒラ動かして楽しむ
1m程度にちぎったトイレットペーパーを子ども一人ひとりに渡す。
トイレットペーパーを風になびかせて活動を身体中で楽しむ。
◆保育者は、子どもたちと一緒に「クルクルクル…」と声を出しながら体を動かす。
○右手に持ってクルクル、右回りに回す。
※長いペーパーが円状に弧を描いて綺麗です。
○次は同じように左手で持ち、左回りにしてあそぶ。
園庭など、広いスペースで活動できる場合は、そのまま走ったりしてあそぶ。
◆ぶつからないよう、走る方向は決めておく。
2.ペーパーに水をつけ感触を楽しむ
バケツの中の水にペーパーを少しずつ入れて、感触を楽しむ。
◆ペーパーを水に浸け、手でクチャクチャともみほぐしたり、ちぎったりすることで感触の変化を楽しむ。
T「手に持って遊んだヒラヒラのペーパーをこのバケツに入れてみよう!」
T「どうなるかな?」
さらにペーパーを加える。
◆「もっとやってみたい!」という声を待ち、さらにペーパーを子ども達に渡す。
◆多めにどんどん渡していく。
◆ペーパーの分量は、バケツの水分が紙に吸収されて無くなるくらい入れる。
C「もっとやってみたい!」
T「まだたくさんあるよ」
T「紙がドロドロ状になるまで、水中で小さくちぎってみよう」
3.パルプを握って、粘土あそびをする
ドロドロになったパルプを握ると、お団子状のものができることを知る。
◆ドロドロ状のものを手のひらで握り、キュッと絞るように水分を逃すと、お団子ができる。
◆状況に応じて、水やペーパーを増やし、お団子づくりを楽しむ。
○4歳くらいまでは、ここまでの活動で十分に触感的な遊びを楽しむことができるでしょう。
※さらに、小さな容器や、卵パック、スプーンなどを用意しておくと色ごとに分けたり、食べ物に見立ててごっこ遊びに発展することもあります。
絵の具を加え、カラーのパルプ粘土をつくって粘土あそびを楽しむ。
○バケツごとに絵の具の色を変えると、様々な色のカラー粘土ができる。
※小さな容器や、卵パック、スプーンなどを用意しておくと色ごとに分けたり、食べ物に見立ててごっこ遊びに発展することもあります。
【応用編】(対象年齢:4歳~)
4.感触を楽しみながら、細かい粘土表現を楽しむ。
◆パルプの入ったバケツに水のりを入れて粘性を足すことにより、さらに遊びやすくする。
◆洗濯用合成水のりは化学製品なので、アレルギーや敏感肌の子どもへの配慮を行う。
[水のりの混ぜ方]
①バケツの中に水分がある場合は、先に水分を捨て、さらにパルプ粘土も絞って水分を逃しておく。
↓
②パルプ粘土が入ったバケツに、合成水のりを入れて混ぜる。
※バケツに入れる水のりの量は、水を絞り出したパルプのかたまり全体に浸透するくらいの分量が適当です。
先ほどは水で浸されていたパルプが、今度は水糊で浸透すという感覚です。
水のりを入れると、パサパサしていた質感が、しっとりした質感になります。
ちょうど、手ごねハンバーグを作っている感じで、単純な形を形成できるくらいの粘性ができます。
バケツごとに絵の具を入れて、数色の色を作る。
握ってできたお団子をたくさんつくって遊ぶ。
○好きな色を組み合わせて、色団子や簡単な造形物を作る。
※市販の紙粘土ほど細かい表現はできませんが、簡単な形なら形成可能です。
のりが入っているので、乾燥させると固まります。
○画用紙にパルプを置いて乾かすと、そのまま画面上につくので、半立体的な表現ができる。
一つのお団子を大事そうに、手の中で丸めています。
お団子をたくさん作って、テーブルに並べています。
パックやプラスチックコップを用意しておくと、色ごとに分けたり、ごっこ遊びをしたり、遊びが広がります。
様々な色団子を作り、透明パックの中に並べています。
透明パックの中に、様々な色のペーパー粘土を組み合わせてデザインしています。
透明パックの中に、日の丸弁当を作っています。
ペーパー粘土を、画用紙の上において、半立体の作品を作っています。でこぼこの絵が出来上がり。
水糊を混ぜると、ハート形など簡単な形が作れます。色の組み合わせによる装飾も楽しめます。
風通しのいいところで、数日間、乾燥させると、カチカチの造形作品ができます。
アドバイザー:栗山 誠